オルカの日記

雑記と少しの自転車旅

旅の途中で病気になった話。

ブログをずいぶん放置してしまっている。

長々と書く時間があったら少しでも前に進もう、と日の出ているうちはチャリ漕いで、日が沈めば明日のルート検索して寝るだけの毎日だった気がする。

 

1週間くらい前から左腰のあたりにむず痒いような違和感があった。

「チャリに乗っていて衣服が擦れていたんだろう、チャリの漕ぐ姿勢が左右で偏っているんだなぁ」なんてのんきに考えていたら水脹れになってしまって、それもどんどん広がっていく。皮膚が赤くなっていて水脹れはプツプツと細かい。日々面積が広がっていく。明らかに衣服が擦れていない箇所にまで侵食してきたので別に原因があるのだと考え直した。

患部はパンツ一枚履いていればすっかり隠れてしまう範囲だったので、「もしかして毛虫の毒針でもパンツに刺さっているのだろうか」と衣服を二度洗いしたりもしたけれど改善されない。そもそも毎日履き替えているのでこの線は元々薄かったが。

動いている最中は全く気にならないが、じっとしているとピリピリとした痒みがある。が、我慢できない痒みではない。ただとにかく見た目が酷い。感染症か何かだろうかと心配になってきた。

原因がわからないまま旅を続け、細かい水脹れが100以上に増え皮膚はボコボコ。爪で摘むと皮膚が破け、体液が染み出してくる。その水疱もジリジリと範囲を広げ、股間の方に近付いてきていた。ので、流石に病院行きを決意した。

写真を撮っているが、見て気分が良いものでもないので自重する。

 

宮城県石巻市

皮膚科を検索するといくつかヒット。その中で現在地から近い 鈴木皮膚科医院 に向かう。

到着すると、「臨時休業」。おい、マジか。別の皮膚科に向かうしかないか、と思案していると、斜向かいに 二宮外科クリニック を発見。外科と聞くと手術のイメージが強いが、お年寄りが吸い込まれていくのを見ていると手術しに来ているようにも見えない。内科は身体の中を診るわけだし、その逆の外科なら皮膚の方も診てくれるだろう、と縋る気持ちで入ってみるとすんなり受付をしてもらえた。

 

名前を呼ばれ医者と対面。

症状を話し幹部を見せる。陰部にまだ届いていないこともあって羞恥心はさほど刺激されなかった。

「これは帯状疱疹だね」とすぐに診断が下る。

おい、外科医。そんなすぐに断定して大丈夫なのか?適当に診断するタイプのヤブじゃないだろうなと疑っていたが、いくつか水疱を潰して採取した体液の検査結果からも帯状疱疹で間違いなかったようだ。この医者、やりおる。

体力が落ちた時、免疫力が低下した時やストレスが原因のようで、チャリの漕ぎすぎだったのかもしれない。どういう病気なのかを丁寧に教えてくれ、軟膏と飲み薬とヨードチンキ的なものを処方してもらう。

本来痛みも伴う病気のようなのだが、特に痛みはないので痛みどめの処方は断った。

これを後に後悔する。

支払い待ちの時間に帯状疱疹について調べてみると、二度目の水疱瘡的なものらしい。

統計的には30代でかかる人は少ないらしいのだけれど、まぁ30代でいきなり自転車で旅に出るようなやつはもっと少ないんだろうからこんなこともあるかもしれない。

 

さて、処方箋をもらい、向かいにある薬局で薬を処方してもらう。

3000円でお釣りが来るくらいかと思っていたが、薬代は5750円。え、高くね?と思いながらもポーカーフェイスで支払いを済ませる。

明細を確認すると、アメナリーフ錠200mg14錠で薬価1701点。つまり17010円と高額なお薬だったようで、ほとんどがこの薬のお代だった模様。保険で負担は軽くなっているとは言ってもそれでも診察を含めれば1万円近くになる。大きな負担には違いない。

コンビニでパンと飲み物を買って食後にすぐに薬を飲む。一錠の大きさにびっくりはしたが2錠を一度に問題なく飲み込む。二千円が胃の中に収まる。

効くのは二日目以降くらいからということなので医者に言われた通り、治まってくるまで休養に励むことにする。

拠点に戻ると、どうも患部の左腰あたりが痛い。ピリピリした痛みの他にも鈍痛がある。

今までなかった痛みが出たので薬の副作用かと思い調べてみると、やはりその記述が見つかる。この痛みが出るならやはり痛み止めは必要だった。

ヨードチンキ&軟膏を塗り、ガーゼを当てて就寝。

 

翌朝、シャワーを浴びようと服を脱ぎ幹部を見ると、昨日まで何でもなかった水疱が真っ黒に変色していた。なんと言えばいいのだろう、元々100以上ある水疱が皮膚の下にホクロができたように黒斑になっている。

これにはマジでビビった。昨日までは水疱とその周囲が赤くなっていただけだったのに、いきなり黒が混じって中々に気持ち悪い。破れた皮膚からはより濃い黒が露出していてグロテスクさに拍車をかけている。ただ、患部を撫でてみると昨日ほどの凹凸はなく、水疱は薬の効果なのか萎んでしまったようだ。ただ、鈍痛は続いていて、左くるぶしあたりにも神経痛のような痛みを感じる。あまりの変化に気が滅入るが、昨日読み込んだ帯状疱疹の回復の過程でこうなるようなことも書いてあったのでポジティブに考え、石鹸で丁寧に患部を洗う。特にしみたりはしない。

セコセコとチンキで消毒、軟膏塗り塗り、ガーゼを貼る。

このグロテスクな黒斑がなくなるのはいつになるだろうか。

あと数日は療養し様子を見て旅を再開する予定だ。